如月


二月(きさらぎ)はまさしく季(とき)を分ける節分となります。歌舞伎の「月も朧に白魚の・・」の科白にもございますように底冷えする冬の最中にちらほらと春の予感がする候となります。今月の献立にもこの時期は真冬のなかにも春の暖かさを表す素材やキーワードが盛り込まれております。日本料理の特徴は季節感とからめた旬の味覚にあるのですが、こんなに細かな季節感はまさしく日本人ならではのものではないでしょうか。 和歌の中に隠された季語をお当てになるようにお幾つ見つかるか是非お試しください。

亭主・川島利雄 敬白